CivicMedia

2008年度事業報告、2009年度事業方針
第8期は集大成。事業のまとめと新たな展開を

 我々は、設立趣旨に基づいて、市民と行政が協力して市民にとって大切なものを見極め、それをわかりやすく適切な方法で提供してきた。ここ数年、地域のメディア産業も紙面や番組、ネット上で地域情報の提供を行なうのが常識となりつつある。また、既存のメディアに情報を発信しなくても、ウェブ(ブログやSNS)を通じて多くの市民がその情報発信手段を手に入れている。メディアの受け手でしかないという現象は個々人の発信する姿勢にかかる時代となった。
 地域の生活文化と産業の弱体化には歯止めがかかっていない現状にあるが、それを自分達で強化する努力が始まっている。札幌の抱える問題点、市民の関心事、政策提言、質問、地域の魅力、このような情報は、見出され、共有され、発信する市民はまだまだ少ないとはいえ、設立当初に比べると随分増えていると考えられる。
 取材、編集作業を通じて、少なくない市民の中に、自分の暮す街に対する誇りが醸成され、何よりも、札幌市と職員の意識と実践に変化が見られている。札幌の街のPRを国内、世界に向けて行う都市プロモーションは、札幌市の第一の課題として政策に掲げられる状態となった。
 災害などの非常時には、被災者が必要と思う生活情報が適切に発信されつづけるための、学術研究とコミュニティFMと共に取り組んだメディア形成の実績を残した。 本NPOは、初期に掲げた一定の目的を達成したと考えられる。


長期計画と活動の成果

長期計画:子供が地域の課題を発見し、解決の方法を提案できる道筋を作ります。そして、その子が大人になったときに、地域を構成する重要な市民であることを望みます。
活動成果:子どもの権利条例の制定を応援し、子育て情報の提供、ピーカブーの活動、ひろっぱの活動、宮の森中学校などの実践で幅を広げた。

長期計画:悲惨な現状を憂う局所的な報道よりも、街の主体者として、取材したことを積み上げた、決意と行動の基点になる報道を目指します。
活動成果:この姿勢は、ウェブシティさっぽろ、ようこそさっぽろ、円山動物園、札幌スタイル、ピリカコタン、芸術の森野外彫刻美術館、本郷新記念札幌彫刻美術館、そら色ステーションなど関わったメディアの全てで実践された。撮影の表現力が上がり、キャプションからコラムへ、情報の質をあげてゆく市民が多く見られた。

長期計画:労働時間、労働の質、正当な賃金を、働くもの自身がコントロールするための取材と制作を行います
活動成果:札幌スタイルの原価計算勉強会は、作家やメーカーの正しい原価の設定とビジネスのあり方を考える上で大きな役割を果たしている。

長期計画:北海道の自然に立脚した産業の正しい発展を応援する取材・制作を行います。地元で安全に作られた農産物を活用する流通と、消費の体制をつくることを応援します。森林を守り、海の豊かさを守る活動を応援します。札幌が、大消費地として、道内の農産物を正しく享受できること、札幌の人々が北海道の自然の力を十分に理解し、破壊しないための一切の活動を応援します
活動成果: 旬の情報提供、オータムフェストのプロデュースに際して、上記の発想を盛り込んだ「できるだけプロジェクト」を発足。「農業と札幌」の運営など、可能なことから、農耕と流通と消費の改善を行い始めている。

長期計画:シビックメディアは、札幌の魅力の探訪を自ら進めるとともに、札幌の魅力を商品化し努力する産業の応援をします
活動成果:札幌スタイルの応援や「さっぽろの横顔」、「農業と札幌」、「お土産委員会」などの応援を徹底して来た。

長期計画:札幌在住の作家、舞台関係者、画家、音楽家、芸術家を応援します
活動成果:ウェブシティさっぽろ、ようこそさっぽろで展開しているイベント情報は投稿者とともに札幌の重要な芸術シーンを表現し、多くのサイトにその情報を提供してきた。「さっぽろの横顔」など様々なコンテンツでその発信を応援した。

長期計画:札幌の実験が、日本国と世界にむけて、新しい取り組みの参考になることを望み、報道を続けます
活動成果:シビックメディア自体の取り組み、札幌スタイルの取り組みなどは、ウェブ上で自ら発信されるだけではなく、学術論文、講演、講師、ゼミナール活動等で、日本全国に発信された。

長期計画:地域の情報をそこに暮らす立場で活動するすべてのメディアと個人を応援します
活動成果:当初はジャーナリズムの研修を行なっていたが、最近では、ブログや写真投稿などで台頭した発信者に対して、ようこそさっぽろなど各サイトでその活動の場を提供している。

長期計画:行き過ぎた商業主義から一定の自立を獲得するように行動します
活動成果:関連各メディアでやり抜いている。また、商業主義的に成り立たない生活者視点のメディアの誕生に少なからず影響を与えた。

長期計画:自らの暮らす街の本来あるべき姿を、取材活動のなかで考え続けます。私たちとともに成長した市民ジャーナリストが、この街の自治に貢献し続けることをその一番大切な役割とします
活動成果:自治基本条例の設置を応援し、これまでの全ての活動のなかで、着実に自治に貢献する人材のネットワークづくりを行なって来た。また、札幌市の政策にシティプロモーションが第一義的に扱われる変革を実現した。

 以上、これまでの実績をふまえ、シビックメディアの各メンバーは、これまでに培った、情報発信力、ネットワーク形成、学術、職業などを最大に活用し、それぞれの実態の活動の前進、発展、終息に貢献する。

 現在行なっている事業、活動の自立や他の分野への移行、終息を獲得したのち、来年度中に組織を解散するもとする。これは、この組織が存在することで、本来自立的に行なわれるべき活動に必要以上の支援が続き、本来有るべき姿に到達することを妨げないためにも重要である。
(なお、具体的な日程のめどは、2010年3月で受託業務を終え、遅くとも6月迄に残務整理をするものとする)


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